接待の基本
まず接待と交際の違いを理解しましょう!
接待は「ゴルフ」や「麻雀」などの "遊び" や、「食事」や「酒席」などの "飲食" がからむので、ひとつ間違えると単なる交際になってしまいます。あくまでもコストのかかったビジネスであることをはっきりと意識しましょう。
接待 | 交際 |
利害がからむ→取引先に気分よく帰ってもらうのが目的 利害がからむ→取引先に気分よく帰ってもらうのが目的 ビジネスの関係→基本的なマナーを守る |
利害がからまない→みんなが楽しくなればよい 支払は基本的割り勘→自分の分は自分で払う 同期・友人・知人の関係→ふるまい方はお互いの関係次第 |
接待の基本的な考え方
①目的と先方の基本情報を理解する
「なぜ接待するのか」という目的を把握することが肝心です。
さらに先方と自社との関係や過去の実績、先方担当者の好み、触れてはならない
タブーなどの基本的な情報を、事前に上司や先輩から聞いておきます。
接待の効果は大きく分けて2種類あります。
直接的効果:現在進行中のビジネスをスムーズに進められる
間接的効果:互いの関係が良好になり、今後の仕事につながる
②役割と心構えを理解する
新人の役割(接待する側)
・雑用をこなす:お酒を頼むなどの雑用を担当する。席は入り口に一番近いところ
・場を盛り上げる:相手の話を盛り上げ、雰囲気づくり役となる
心構え(接待する側)
・ホストに徹する:自分が楽しむのではなく、相手を楽しませる
・お酒の強要しない:相手のペースに合わせる
・席全体に気を配る:グラスが空になっていないかなどを常にチェックする
③相手のイメージのやや上を心がける
まず、先方が普段どんな遊び方をしているか、どんなものを飲食しているかを把握します。
そして接待では、それらの少し "上" を目指してセッティングします。
相手に「これは贅沢だな」と感じさせれば、まずは成功と考えていいでしょう。
ただし、高級すぎるとかえって嫌味になりますから、相手の"半歩先"を心がけると
いいでしょう。
気配りについて
相手に気持ちよく帰ってもらうには、スムーズな仕切りが欠かせません。
相手の立場になってこまかいところまで気を配りましょう。
①事前準備は抜かりなく
当日のスムーズな進行は、事前の準備にかかっています。
確認事項が数多くあるので、自分でチェックしながらひとつずつクリアしていきましょう。
*おもな事前準備の項目
・参加人数の確認 ・会場の選定 ・日程決め ・予算の組み立て ・決定事項の確認
②会場選びは入念に行う
会場の選定については、いくつか候補をあげて上司に相談しましょう。
本やサイトで調べるだけではなく、実際に現地に足を運んでみるのもいいでしょう。
ポイント1:収容人数
会場は口コミやフリーペーパー、インターネットで検索できますが、
参加者数に見合った広さかを知るには、会場の下見が一番です。
ポイント2:相手の嗜好
日頃から相手の好みを探っておくのが一番の方法です。
和・洋・中華で迷うなら先方に聞いてみましょう。
ポイント3:交通の便
「先方の会社に近い」「先方の自宅に近い」が会場選びのポイントです。
相手の利便性を考えて、細かいところから考えていきましょう。
③先方への対応は親切・丁寧をモットーに
*案内状の送付
案内状には日時・場所・に加えて、会場の地図を添付しておくといいでしょう。
もしわかりにくい場所なら、「当日迎えに上がります」 あるいは
「○○(分かりやすい待ち合わせ場所)でお待ちしております」と 書き添えておくと親切です。
④席次は接待の最重要項目
席次は、その会の参加者の重要度を表します。
席次は暗黙の了解で、これを間違えると極めて失礼に当たります。
基本は接待される方が上座、する側が下座です。
⑤食事中は細心の注意を払う
・和食席では先に着席しておく
・締めくくりにお礼の言葉を必ず述べる
・料理が出たら「どうぞ」の一言
・会計は席を立った時にさりげなく済ませる
・先方のグラスが空にならないように気を配る